〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕を見ると、「非常に〔形容詞〕なので、〔動詞〕できない」と訳す場合が多いですが、そうならない場合もあります。

〔to + 動詞の原形〕が〔too〕を修飾する場合

〔to + 動詞の原形〕が〔too〕を修飾している場合には、「〔動詞〕するには、〔形容詞〕過ぎる(=too)」となり、「非常に〔形容詞〕なので、〔動詞〕できない」と訳すことが可能です。 〔to + 動詞の原形〕 に〔too〕が修飾され、〔too〕に対し「〔動詞〕するには」という説明がなされ、一方で〔too〕は形容詞を修飾し、「〔形容詞〕過ぎる」と説明がなされます。

例文 1

This luggage is too heavy to carry.

〔和訳〕この荷物は 持ち運ぶには重すぎる。 = この荷物は非常に重いので持ち運べない。

〔to + 動詞の原形〕が〔形容詞〕を修飾する場合

一方で、〔to + 動詞の原形〕が〔形容詞〕を修飾している次のような場合には、

〔to + 動詞の原形〕 に〔形容詞〕が修飾され、「〔動詞〕することに関して〔形容詞〕の状態である」という関係になり 、〔too〕は単純に形容詞を強める働きで、「とても、非常に」と訳し、「〔動詞〕することに関して〔形容詞〕の状態である」という、その状態を「とても、非常に」というように強めることになります。

例文 2

She is too eager to go to London.

〔和訳〕彼女はロンドンに行くことをとても熱望している。

このように、一見おなじ〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕という形であっても、〔to + 動詞の原形〕が〔too〕を修飾するのか、〔形容詞〕を修飾するのかによって訳し方の違いがありますので、この違いをしっかりと見極める必要があります。

too ... to 構文の和訳を見極める

それでは続いて、この違いを見つける方法を研究しましょう。

まず、①〔形容詞〕とtoの後の〔動詞〕に注目します。

例文1の場合、〔形容詞〕はheavy、〔動詞〕はcarryです。

例文2の場合、〔形容詞〕はeager、〔動詞〕はgoです。

そして、②〔動詞〕と〔形容詞〕の関係が ポジティブ か ネガティブ かを考えます。

例文1の場合、〔動詞〕のcarry(=持ち運ぶ)に対し、〔形容詞〕のheavy(=重い)は ネガティブ な関係です。

例文2の場合、〔動詞〕のgo(=行く)に対し、〔形容詞〕のeager(=熱望している)は ポジティブ な関係です。

次に和訳の2通りのタイプに注目すると、それぞれ次のようになります。

2通りの和訳

⑴ 非常に〔形容詞〕なので、〔動詞〕できない。

⑵ 〔動詞〕することに対し、とても〔形容詞〕である。

⑴の場合は、〔形容詞〕と〔動詞〕の関係は ネガティブ です。

⑵の場合は、〔形容詞〕と〔動詞〕の関係は ポジティブ です。

以上を整理すると、

〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕

という形を発見した時、〔形容詞〕と〔動詞〕の関係に注目し、

<〔形容詞〕と〔動詞〕の関係が ネガティブ な場合>

〔to + 動詞の原形〕は〔too〕を修飾していて、 「非常に〔形容詞〕なので、〔動詞〕できない」と訳すことができます。

また、

<〔形容詞〕と〔動詞〕の関係が ポジティブ な場合>

〔to + 動詞の原形〕は〔形容詞〕を修飾していて、「〔動詞〕することに対し、とても〔形容詞〕である。」と訳すことができます。

以上のように、 〔形容詞〕と〔動詞〕の関係 に注目して〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕を訳す方法が理解できたかと思います。

too + 形容詞 + to + 動詞の原形 の後に to + 動詞の原形

ところで、実はこの〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕は2通りの訳を合体させることが可能です。その場合は、〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形 + to + 動詞の原形〕となります。次の例文で確認してみましょう。

例文 3

All of sudden the boy leaped to his feet and dashed after the cat. His sister followed him as fast as she could, for she was too eager to know what had happened to stay behind.

〔単語の意味〕leap(=跳ぶ)

〔和訳〕 突然、その少年は跳び上がると、猫の後を急いで追った。彼の妹は、何が起こったのか知りたいと、とても熱望し、かつ、その場に留まることができなかったので、できるだけの全速力で少年の後に続いた。

この例文の場合、

〔動詞〕のknow(=知る)に対し、〔形容詞〕のeager(=熱望している)は ポジティブ な関係です。

つまり、〔to know〕が〔eager〕を修飾し、かつ、その状態を〔too〕が強調し、「知ることに対し、とても熱望している」という関係が生まれます。

また、

〔動詞〕のstay(=留まる)に対し、〔形容詞〕のeager(=熱望している)は ネガティブ な関係です。

つまり、〔to stay〕が〔too〕を修飾し、「非常に熱望しているので、留まることができない」という関係が生まれます。

2つの訳を組み合わせると、

「知ることを非常に熱望していて、留まることができない」という訳が完成します。

以上のようにして、 〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形 + to + 動詞の原形〕となり、 2通りの訳が組み合わされる可能性もあることを頭の隅に入れておきましょう。

表現するという観点から

ところで、表現するという観点から考えると、

〔too〕という語を用いて、「〔形容詞〕過ぎる」または「非常に〔形容詞〕だ」と〔形容詞〕を強調した場合、

何に対して「〔形容詞〕過ぎる」または「非常に〔形容詞〕だ」と言い表しているのか明確にする必要がある場合が多いです。

そして、その「何に対して」という部分はこれまでみてきたように〔to + 動詞の原形〕(=不定詞の副詞的用法)を使って説明する場合がほとんどになります。

まとめ

それでは最後に、今回の大事なポイントまとめてみましょう。

英文中に〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕のカタチを発見した場合、

⑴ 動詞と形容詞の関係が ポジティブ か ネガティブ かを考える。

⑵ 動詞と形容詞の関係が ポジティブ の場合、〔to + 動詞の原形〕は〔形容詞〕を修飾しているので、「〔動詞〕することに対し、とても〔形容詞〕である。」と訳す

⑶ 動詞と形容詞の関係が ネガティブ の場合、〔to + 動詞の原形〕は〔too〕を修飾しているので、「非常に〔形容詞〕なので、〔動詞〕できない」と訳す。

⑷ 〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形〕の後に、さらに〔to + 動詞の原形〕がないか確認し、もし〔to + 動詞の原形〕を発見した場合は、2通りの訳が合体した〔too + 形容詞 + to + 動詞の原形 + to 動詞の原形〕のタイプ疑う。

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最後に研究例文集を綴ります。

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