解説に入る前に、前提として関係代名詞の知識が必要です。あまりご存知でない方はこちらの記事を参考ください。

制限用法と非制限用法の違いについて

さて、関係代名詞には2つの用法が存在します。それぞれ、制限用法非制限用法という用語で現在は呼ばれています。

関係代名詞の2つの用法、制限用法か非制限用法のどちらが用いられているかについては、見た目で簡単に判別できます。 見た目で分かる制限用法と非制限用法の違いは、関係代名詞の直前にコンマを置くか置かないかです。

制限用法と非制限用法の見た目の違い

制限用法は、関係代名詞の直前にコンマを置きません

非制限用法は、関係代名詞の直前にコンマを置きます

それでは、例文で見た目の違いを確認しましょう。

例文 1

⑴ I have three watches which were made in Switzerland. (私はスイス製の時計を3つ持っている。)<制限用法>

⑵ I have three watches, which were made in Switzerland. (私は時計を3つ持っている。そして、それらの時計はスイス製である。)<非制限用法>

⑶ The three watches, which were made in Switzerland, are very expensive. (その3つの時計はスイス製であり、とても高価である。)<非制限用法>

関係代名詞の直前にコンマのない⑴の例文は、関係代名詞の制限用法になります。 一方、関係代名詞の直前にコンマのある⑵及び⑶の例文は、関係代名詞の非制限用法になります。

続いて、制限用法と非制限用法の意味の違いについてみていきたいところですが、その前に、制限用法と非制限用法という用語について、考えてみたいと思います。

関係代名詞の2つの用法の呼び方について

現在では関係代名詞の2つの用法に関して、制限用法と非制限用法という呼び方が一般的なようですが、過去には他の呼び方で呼ばれていたこともあります。以下のような呼び方のバリエーションがあります。

呼び方のバリエーション

<関係代名詞の直前にコンマを置く>

制限用法、限定用法

<関係代名詞の直前にコンマを置かない>

非制限用法、非限定用法、継続用法・挿入用法

個人的には、制限用法・非制限用法という用語が分かりにくいと思っていて、制限用法ではなく限定用法、非制限用法ではなく継続用法・挿入用法という用語の方が2つの用法の意味の違いを理解する上で最適な呼び方だと思っております。

したがいまして、以下では制限用法ではなく限定用法、非制限用法ではなく継続用法・挿入用法という用語を用いて解説を行いたいと思います。

関係代名詞の限定用法

関係代名詞の限定用法とは、ある名詞(=先行詞)のカテゴリーを限定する為に関係代名詞を用いる手法です。

例文では、関係代名詞の限定用法によって、先行詞〔watches(=時計)〕がスイス製というカテゴリーに限定されています。例文の中で、持っている時計の数の情報に関しては、あくまでスイス製の時計のことにしか触れていません。スイス製の時計は3つ持っているが、スイス製以外の時計を持っているかどうかという情報に関してはこの例文には含まれていないので不明です。

このようにして、関係代名詞の限定用法は、ある名詞(=先行詞)のカテゴリーを限定します。

関係代名詞の継続用法・挿入用法

関係代名詞の継続用法と挿入用法とは、ある名詞(=先行詞)に関する新しい別の話題を、先行詞のすぐ後に継続させる、或いは挿入する為に関係代名詞を用いる手法です。

関係代名詞の継続用法

例文では、関係代名詞の継続用法によって、先行詞〔three watches(=3つの時計)〕に関する新しい別の話題が先行詞のすぐ後に展開されています。

和訳の際には、関係代名詞の直前のコンマを句点(。)に変えることで、限定用法との区別が明確にできます。真面目な方だと、コンマを勝手に句点に変えても良いのか?と思うかもしれませんが、コンマの前で話題が一旦終わってますので、句点に変えた方が適切でかつ誤読を防ぐことができるようになりますので、好ましいです。

例文の中で、時計を3つ持っていて、その全てがスイス製であると説明されています。持っている時計すべてがスイス製ということになりますので、スイス製以外の時計は持っていないことになります。

このようにして、 関係代名詞の継続用法は、ある名詞(=先行詞)に関する新しい別の話題を、先行詞のすぐ後に継続させます。

関係代名詞の挿入用法

例文では、関係代名詞の挿入用法によって、先行詞〔three watches(=3つの時計)〕に関する新しい別の話題が先行詞のすぐ後に挿入されています。

例文の中で、時計に関する2つの話題「スイス製である」「とても高価である」を1つの文の中に並べる意図で、関係代名詞の挿入用法が用いられています。

このように、関係代名詞の挿入用法は、ある名詞(=先行詞)に関する新しい別の話題を、先行詞のすぐ後に挿入させます。

以上で、関係代名詞の限定用法継続用法・挿入用法の違いについて理解できたかと思います。

それぞれの用法をおさらいすると、次のようになります。

関係代名詞の限定用法

関係代名詞の限定用法とは、ある名詞(=先行詞)のカテゴリーを限定する為に関係代名詞を用いる手法である。

関係代名詞の継続用法・挿入用法

関係代名詞の継続用法と挿入用法とは、ある名詞(=先行詞)に関する新しい別の話題を、先行詞のすぐ後に継続させる、或いは挿入する為に関係代名詞を用いる手法である。

関係代名詞の2つの用法(限定用法と継続・挿入用法)について理解いただけましたでしょうか。

限定用法と継続用法・挿入用法の違いに注意!

限定用法と継続用法・挿入用法の2つの用法について、正しい区別ができていないと、時に大きな読み間違えをしてしまうことがあります。例えば、次のような場合です。

例文 2

⑴ That company hires only Japanese who are diligent in their duties. (その会社は職務に勤勉な日本人のみ雇う。)<限定用法>

⑵ That company hires only Japanese, who are diligent in their duties. (その会社は日本人のみを雇う。それは、日本人は職務に勤勉だからである。)<継続用法>

例文⑴の限定用法では、会社が雇用する人材の条件は、職務に勤勉な日本人のみ限定しています。

一方で、例文⑵の継続用法では、会社が雇用する人材の条件は日本人であれば誰でも良く、それに続けて日本人に関する新しい別の話題「日本人は職務に勤勉である」が展開されています。

限定用法と継続用法の2つの例文を比較してみると、会社の雇用する人材の条件が全く違うことが分かります。このように、2つの用法を読み間違えると致命的になる場合が多いので、くれぐれも注意しましょう。

それでは、最後に関係代名詞の限定用法、継続用法・挿入用法に関する他の例文も確認してみましょう。

限定用法と継続用法・挿入用法の例文集

例文 3

The doctor who saw me said that there was nothing wrong. (私を診てくれた医者はどこも悪い所がないと言った。) <限定用法>

こちらの例文では、関係代名詞の限定用法が用いられています。関係代名詞の〔who〕は動詞〔saw〕の主語になっています。関係代名詞の限定用法によって、先行詞〔doctor(=医者)〕が「私を診てくれた」いうカテゴリーに限定されています。

例文 4

He is doing tremendous job in Rome, which I visited not so long ago. (彼はローマですばらしい仕事をしている。ローマに関しては、私は少し前に訪れた。)<継続用法>

こちらの例文では、関係代名詞の継続用法が用いられています。先行詞〔Rome(=ローマ)〕に関する新しい別の話題「私は少し前に訪れた」が先行詞のすぐ後に展開されています。ちなみに、関係代名詞の〔which〕は動詞〔visited〕の目的語になっています。

例文 5

The sun’s outer atmosphere, which we cannot see with our eyes, is extremely hot. (太陽の外層大気は、私たちの目では見えないが、極めて高温である。)<挿入用法>

こちらの例文では、関係代名詞の挿入用法が用いられています。先行詞は〔atmosphere(=大気)〕です。関係代名詞の〔which〕は動詞〔see〕の目的語になっています。先行詞に関する2つの話題「目には見えない」「極めて高温である」が並べて展開されています。

例文 6

⑴ I don’t like Americans who take an arrogant attitude. (私は、横柄な態度を取るアメリカ人が好きではない。)<限定用法>

⑵ I don’t like Americans, who take an arrogant attitude. (私はアメリカ人が好きではない。それは、アメリカ人は横柄な態度を取るからである。)<継続用法>

例文⑴の限定用法では、私が好きではないアメリカ人の条件が、横柄な態度を取る人のみ限定しています。一方で、例文⑵の継続用法では、私が好きではないのはアメリカ人全てであり、それに続けてアメリカ人に関する新しい別の話題「アメリカ人は横柄な態度を取る」が展開されています。 読み間違えのないように注意しましょう。

例文 7

⑴ I like a boy who studies hard. (私はよく勉強する少年が好きだ。)<限定用法>

⑵ I like the boy, who studies hard. (私はその少年が好きだ。彼はよく勉強するので。)<継続用法>

例文⑴の限定用法では、私が好きな少年の条件が、よく勉強する人のみ限定しています。裏を返せば、よく勉強しない少年は好きではないとも受け取れます。一方、例文⑵の継続用法では、私が好なのは特定の少年が対象であり、それに続けてその少年に関する新しい別の話題「彼はよく勉強する」が展開されています。

例文 8

⑴ I like a dog which is faithful. (私は忠実な犬が好きだ。)<限定用法>

⑵ I like a dog, which is faithful. (私は犬が好きだ。犬は忠実であるので。)<継続用法>

例文⑴の限定用法では、私が好きな犬の条件が、忠実である犬のみ限定しています。裏を返せば、忠実でない犬は好きではないとも受け取れます。一方、例文⑵の継続用法では、私が基本的に犬が好きであり、それに続けて一般的な犬に関する新しい別の話題「犬は忠実である」が展開されています。

以上で、関係代名詞の限定用法(制限用法)と継続用法・挿入用法(非制限用法)の違いが理解いただけたかと思います!

それでは、See you next time!

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