使役動詞には〔have〕〔make〕〔let〕の3種類があります。〔get〕は使役動詞というグループに属するわけではありませんが、使役を表すのに使うことができます。

使役というと「人に~をさせる」という和訳が一般的ですが、これら4つのどの動詞を使うかによって使役のニュアンスが変わってきます。ニュアンスの違いを覚えて、使いこなせるようにしましょう。

使役動詞の文法解説

さて、本題に入る前に、まず文法事項を解説します。

〔have, make, let〕を使役の動詞として使う場合、第5文型(SVOC)が採用されます。

動詞(V)の後の目的語(O)の位置に「人」を置き、補語(C)の位置に「動詞の原形」(=~させるの内容に相当)を置きます。

さて、この補語の位置に置く「動詞の原形」について、このように補語の位置に「動詞の原形」を置くのは、一見、文法上のルール違反のようにみえます

というのは、本来であれば、補語の位置に置ける品詞は名詞と形容詞のみであり、動詞をそのまま置くことはできません。

補語の位置に動詞を置きたい場合は、動詞の前に〔to〕を置いて、「to不定詞」とし、「不定詞形容詞的用法」という形で動詞を形容詞的な扱いに変えなければならないのです。

さて、一方で、この「補語の位置には名詞か形容詞しか置けない」というルールには例外が存在し、第5文型で使役の〔have, make, let〕を用いる場合は、例外的に補語の位置に「to不定詞」から〔to〕を省いて「動詞の原形」のみを置くのが原則になります。ちなみに、この「動詞の原形」は「原形不定詞」という名前で呼ばれます。

このようにして、補語に「原形不定詞」を置く使役の〔have, make, let〕は使役動詞と呼ばれます。

使役動詞の補語として、to不定詞ではなく原形不定詞を使う理由はおそらく、使役動詞の「~させる」という動詞的な面が、状態を表わす形容詞的な面より色濃いので、動詞に形容詞性質を付与することのできるto不定詞の〔to〕が不要とみなされ、除かれるようになったためと考えられます。

さて、今回取り扱う使役を表す動詞の〔have〕〔make〕〔let〕〔get〕のうち、〔have〕〔make〕〔let〕は使役動詞なので補語に原形不定詞を置きますが、〔get〕は使役動詞ではないため、to不定詞を置くことになります。

なぜ〔get〕のみこのような扱いを受けるのかについては、よくわかりません。。。

使役の動詞〔have, make, let, get〕の違い

さて、本題に戻ります。

使役を表す動詞〔have, make, let, get〕の使い分けについて、理解しましょう。

「美容師に髪を短く切ってもらった」という例文で確認することにします。

例文 1

⑴ I had the hairdresser cut my hair short.

「私は美容師に髪を短く切ってもらった。」

⑵ I made the hairdresser cut my hair short.

「私は(無理強いして)美容師に髪を短く切らせた。」

⑶ I let the hairdresser cut my hair short.

「私は(髪を切りたいと望む)美容師に髪を短く切らせてあげた。」

⑷ I get the hairdresser to cut my hair short.

「私は(なんとか説得して)美容師に髪を短く切ってもらった。」

使役動詞〔have〕の語感

さて、例文の4つの表現の中で〔have〕が使われた⑴が1番自然な表現になります。

⑴ I had the hairdresser cut my hair short.

  「私は美容師に髪を短く切ってもらった。」

使役動詞の〔have〕は、させる側とさせられる側に「頼みさえすれば当然それをしてもらえる」状況が存在する場合に使われます。客は美容師に髪を切ってもらう当然の権利を持っているので〔have〕を使う表現が今回のケースでは最も状況に合っているといえます。

使役動詞の〔have〕が使われた他の例文を紹介します。

例文 2

I’ll have my secretary call you tomorrow. (私の秘書に明日貴方の元へ電話させます。)

秘書は人の仕事を助ける役目を持ってますので、秘書に何かを頼むことは当然の権利であり、使役動詞の〔have〕が用いられています。

以上のように、「当然のこととして何かをしてもらう」使役動詞の〔have〕の語感は「当然のhave」というキーワードで覚えましょう!

使役動詞〔make〕の語感

⑵では使役動詞の〔make〕が用いられています。

⑵ I made the hairdresser cut my hair short.

  「私は(無理強いして)美容師に髪を短く切らせた。」

使役動詞の〔make〕は「相手に無理強いをして何かをさせる」という意味を含みます。使役動詞の〔make〕を使った⑵の例文では、嫌がる美容師に無理矢理髪を切らせたというような状況が浮かんできます。

使役動詞の〔make〕が使われた他の例文を紹介します。

例文 3

I made my husband wash the dishes. (私は夫に無理強いして皿を洗わせた。)

家事を手伝わない夫は少なくないと思いますが、夫婦共働きの家庭では家事は夫婦の共同作業であるべきです。家事を手伝わない夫には、無理矢理にでも手伝わせないといけません。こんな時は使役動詞の〔make〕で表現されます。

以上のように、「相手に無理強いをして何かをさせる」使役動詞の〔make〕の語感は「強制のmake」というキーワードで覚えましょう!

使役動詞〔let〕の語感

⑶では使役動詞の〔let〕が用いられています。

⑶ I let the hairdresser cut my hair short.

  「私は(髪を切りたいと望む)美容師に髪を短く切らせてあげた。」

使役動詞の〔let〕は「相手の望み通りにさせてあげる」という意味を表します。使役動詞の〔let〕を使った⑶の例文では、このお客さんは短い髪が絶対似合うはず!と美容師がどうしても短く切りたがっていて、その望み通り髪を短く切らせてあげたというような状況が浮かんできます。

使役動詞の〔let〕が使われた他の例文を紹介します。

例文 4

I let my daughter go shopping with her friends. (私は娘が友達と買い物に行くのを望んでいたので行かせた。)

娘が「友達と買い物に行きたい!行かせて!」と望むので、その望み通り買い物に行かせました。このような場合には使役動詞の〔let〕が用いられます。

以上のように、「相手の望みを通してあげる」使役動詞の〔let〕の語感は「望みを通すlet」というキーワードで覚えましょう!

使役を表す動詞〔get〕の語感

⑷では使役を表わす動詞〔get〕が用いられています。

⑷ I get the hairdresser to cut my hair short.

  「私は(なんとか説得して)美容師に髪を短く切ってもらった。」

〔get〕には「なんとかして辿り着く」という意味が含まれています。使役の動詞に〔get〕を用いた⑷の例文では、例えば既に予約が満杯で難しいところをなんとか説得して髪を切ってもらったというような状況が浮かんできます。

使役を表す動詞の〔get〕が使われた他の例文を紹介します。

例文 5

I get my husband to clean the bathroom. (私は夫を説得して風呂掃除をさせた。)

ダラダラとテレビを観ている夫を説き伏せて、なんとか風呂掃除をさせることに成功しました。このような際、使役を表す動詞〔get〕が用いられます。

以上のように、「なんとかして何かをやってもらう」使役を表す動詞〔get〕の語感は「なんとかしてget」というキーワードで覚えましょう!

まとめ

それでは、今回の学びをまとめます。

使役を表わす動詞のキーワード

・当然の「have」

・強制の「make」

・望みを通す「let」

・なんとかして「get」

「当然のhave(=使役動詞)」

当然のこととして何かをしてもらう。(文法:補語に原形不定詞を用いる)

「強制のmake(=使役動詞)」

相手に無理強いをして何かをさせる。(文法:補語に原形不定詞を用いる)

「望みを通すlet(=使役動詞)」

相手の望み通りにさせてあげる。(文法:補語に原形不定詞を用いる。)

「なんとかしてget(=使役動詞ではない)」

なんとか説得して何かをやってもらう。(文法:補語にto不定詞を用いる)



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