否定の内容を表わす文のことを否定文といいます。

ちなみに、否定文ではない肯定を表わす文は肯定文といいます。

日本語の否定文の作り方

さて、日本語では否定文を作る際に、打消しを表わす語「ない」を使います。

否定文の作り方(日本語の場合)

【肯定】今日は火曜日です。⇒【否定】今日は火曜日ではない。

【肯定】私はサッカーが好きだ。⇒【否定】私はサッカーが好きではない。

非常に簡単に否定文を作ることができますね。

英語の否定文の作り方

英語の場合は否定文を作る際、副詞の「not」を使って否定文であることを表わします。

また、副詞の「not」の置く場所は決まっていて、助動詞のすぐ後ろになります。

早速、例文で確認してみましょう。

否定文 例文1

【肯定】I can speak French. (私はフランス語を話すことができます。)

⇒【否定】I can't speak French. (私はフランス語を話すことができない。)

この例文では、可能(~できる)を表わす助動詞「can」が使われています。否定文を作る場合は、助動詞の後ろに否定の意味を表わす副詞「not」を置きます。

進行形の場合

否定文 例文2

【肯定】He is acting strangely. (彼はおかしな行動をしている。)

⇒【否定】He isn't acting strangely. (彼はおかしな行動をしていません。)

この例文は、進行形〔be + 動詞のing形〕で表現されています。進行形で使われる「be」は助動詞です。したがって、進行形が使われている文を否定文にする場合は、この助動詞「be」の後に否定の意味を表わす「not」を置きます。

完了形の場合

否定文 例文3

【肯定】They have finished their work. (彼らは仕事を終わらせた。)

⇒【否定】They haven't finished their work. (彼らは仕事を終わらせていない。)

この例文は、完了形〔have + 動詞の過去分詞形〕で表現されています。完了形で使われる「have」は助動詞です。したがって、完了形が使われている文を否定文にする場合は、この助動詞「have」の後に否定の意味を表わす「not」を置きます。

受動態の場合

疑問文 例文4

【肯定】This bridge is used very often. (この橋はとても頻繁に利用されている。)

⇒【否定】This bridge is not used very often. (この橋はあまり利用されていない。)

この例文は、受動態〔be + 動詞の過去分詞形〕で表現されています。受動態で使われる「be」は助動詞です。したがって、受動態が使われている文を否定文にする場合は、この助動詞「be」の後に否定の意味を表わす「not」を置きます。

以上のように、文に助動詞が含まれていれば、その助動詞の後ろに「not」を置くことで否定文が作れることが分かったかと思います。

次は、助動詞が文の中に存在しない場合の否定文の作り方について説明します。

助動詞が文に含まれない場合の否定文の作り方

助動詞が文の中に存在しない場合は、新しく助動詞を追加し、その助動詞の後ろに副詞「not」を置いて否定文を作ります。

この際に追加される助動詞が「do」になります。

例文で確認してみましょう。

助動詞「do」を使う否定文 例文1

【肯定】I like vegetables. (私は野菜が好きです。)

⇒【否定】I do not like vegetables. (私は野菜が好きではない。)

この例文では、助動詞が文の中に含まれていないため、そのままでは否定文を作ることができません。否定文を作るために、助動詞「do」が追加する必要があります。助動詞「do」を追加した後は、否定文を作る場合は助動詞の後ろに否定の意味を表わす「not」を置くというルールに従い、「not」を置きます。

助動詞「do」を使う否定文 例文2

【肯定】He gave me his address. (彼は私に住所を教えてくれた。)

⇒【否定】He did not give me his address. (彼は私に住所を教えてくれなかった。)

この例文も助動詞が文の中に含まれていないため、否定文を作るためには助動詞「do」を追加し、助動詞の後に「not」を置く必要があります。(助動詞「do」は主語の人称、数、時制に応じて形を変える為、注意しましょう。)

さて、以上のように文の中に助動詞が含まれない場合には、助動詞「do」を追加し、その後に「not」を置けば良いことが理解できたかと思いますが、文の中に助動詞が含まれないにもかかわらず、この方法に従わない場合があります。

それは動詞の「be」が使われている場合です。

動詞の「be」が使われている場合の否定文

動詞の「be」が使われている文を否定文にする際は、助動詞「do」の力を借りません。

助動詞「do」を使わず、動詞の「be」の後に否定の意味を表わす「not」を置くことによって疑問文を作ります。

例文で確認してみましょう。

「be」の否定文 例文1

【肯定】He is a teacher. (彼は先生です。)

⇒【否定】He is not a teacher. (彼は先生ではありません。)

動詞の「be」が使われていて助動詞を含まない文は、動詞の「be」の後に「not」を置いて否定文を作ります。

<考察>なぜ動詞の「be」は助動詞「do」の力を借りないのか

さて、これまで一貫して助動詞の後に否定の意味を表わす「not」を置いて否定文を作るというルールに従い、否定文を作ってきたわけですが、動詞の「be」のみこれに従わないという例外が生じてしまいました。

この現象について、もう少しくわしく考察したいと思います。

「be」という語は「~である」「存在している」という意味で動詞として使われることがありますが、一方で、進行形や受動態を作る際には助動詞として働き、動詞の前に置くことで進行形や受動態を作る文法的な機能を果たします。

つまり、「be」には動詞として使われる場合と助動詞として使われる場合があるのです。

このことを考慮して、動詞の「be」が使われる文の否定文について改めて考えると、否定文を作る際には動詞の「be」が助動詞の働きも兼ね、助動詞の働きを兼ねた動詞の「be」の後に「not」を置くことで、否定文が作られたと考えることができます。

姿や形はそのままであるけれども、動詞の「be」自身が内に秘めていた助動詞としての機能を発揮し、それによって否定文を作る際に助動詞「do」の力を借りる必要がなかったと考えることができます。

さて、このように考えると、動詞の「be」が含まれる文についても、助動詞の後に「not」を置いて否定文を作るというルールが当てはまり、全ての場合においてこのルールが有効であるといえるかと思います。

それでは、今回学んだことをまとめたいと思います。

まとめ

今回は否定文の作り方について学びました。

疑問文の作り方

文の中に助動詞が含まれる場合

  • 助動詞の後に「not」を置いて否定文を作る。

文の中に助動詞が含まれない場合

  • 助動詞「do」を追加し、追加した「do」の後に「not」を置いて否定文を作る。

文の中に助動詞が含まれず、動詞の「be」が使われている場合

  • 動詞の「be」の後に「not」を置き、否定文を作る。

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