英語を日本国内でたくさん勉強して、いざ海外へ行っても、なかなかネイティブスピーカーの喋っていることが分からないことが多いです。特に、ネイティブスピーカー同士が会話している場合に、その内容が全然わからないという場面は非常に多いです。
英語学習者は基本的に比較的標準的な表現を中心に学びますが、実際に英語が話されている地域に行くと、ネイティブスピーカーはスラング(俗語)をよく使います。こうした現実があるにもかかわらず、スラングは基本的には英語学習のカリキュラムに含まれていない場合が多く、そうなると独学で勉強をしなければなりません。
スラングの勉強の方法は、海外ドラマや洋画などからフレーズを真似る方法とスラングを解説している書籍を通して学ぶ方法と2種類あります。
さて、実は、スラング自体は1種類というわけではなく、例えば、米国なら米国のスラング、英国なら英国のスラング等、話されている地域によって使われるスラングが異なります。
したがって学習を開始する前に、まず自分がどの地域のスラングを学びたいかを明確にする必要があります。
アメリカ英語のスラング関連書籍の紹介
今回は、アメリカ英語のスラングに注目し、アメリカのスラングを学べる書籍を紹介したいと思います。
スラングマン SLANGMAN <別売りオーディオ有>
まず最初のおすすめの書籍はスラングマンです。
- 内容:◎
- コスト:△
- 入手性:△
総合評価:85点 (満点は100点)
スラングマンの書籍は、3種類あります。『The SLANGMAN GUIDE TO STREET SPEAK 1~3』が日常生活の基本的なスラングに関するもので、『The SLANGMAN GUIDE TO DIRTY ENGLISH』がスラングの中でもより汚い語句を集め、語句の意味や使える場面を紹介したもの、『The SLANGMAN GUIDE TO BIZ SPEAK 1~2』がビジネスシーンで使えるスラングを紹介した書籍になります。
スラングマン誕生については、著者David Brukeのこんなエピソードがあります。
David Brukeは15歳の夏にフランスでのホームステイで体験したあるショックをきっかけに、15歳で最初の本を出版しました。ホームステイに行く前に何年もフランス語を学んでいたので、彼は流暢にフランス語を話せました。(と、本人は思っていた)ところが、ホームステイファミリーの話す内容が理解できなかったのです。教科書や辞書には無かった言葉―スラングやイディオム―が日常会話であまりにも多用されていて、話している人たちはスラングを使っていることすら気づいていません。この「スラングとイディオムが分からなければ、会話を理解することはできない」という経験以来、Davidはスラングやイディオムの本、すなわちリアルな会話の本を書き続けています。これまでに英語を含む五ヶ国語、24冊を出版しています。
素晴らしい行動力とビジネス嗅覚
このように、スラングマンは著者Davidの挫折をもとにして誕生したものです。学習者の視線でしっかり作られていますので、内容は素晴らしいです。
スラングマンの書籍には、別売りでオーディオ(音声)もあります。オーディオはCDが販売されていますが、市場では値段が高騰しています。オーディオに関しては、スラングマンの公式サイトにてMP3のデータが15$(1700円ほど)で購入できますので、公式サイトから入手した方がよさそうです。
私もオーディオは公式サイトから購入しました。クレジットカードで支払い後、登録アドレスにメールが送付され、そのメール内にダウンロードリンクが貼られていて、そこにアクセスしてダウンロードする流れになります。私が購入した際、ダウンロード期限は72時間でした。ファイルサイズは1つ70MBほどで、1つの書籍につき2ファイル(A面/B面)あるようです。
音声ファイルの音声は良い感じです。著者のDavid Burkeの声が優しくて個人的に聞き惚れてます。
書籍の価格は正直高いです。1冊おおよそ2000円~3500円くらいの値段です。中古品はあまり出回っていないため、中古品の入手性は悪いです。Kindle版だと1800円ほどですので、Kindle版でも良いという方はそちらの方がお得です。