英語の感嘆文の作り方について説明します。
そもそも感嘆文とは何か
『感嘆』には、「感心してほめる」という意味と「嘆き悲しむ」という意味があります。
「感心」の『感』と「嘆き」の『嘆』を合わせて『感嘆』という熟語になります。
つまり、『感嘆文』とは「感心してほめる文」あるいは「嘆き悲しむ文」ということになります。
それでは本題の英語の感嘆文の作り方について説明します。
英語の感嘆文の作り方
まず、日本語でどのように『感嘆文』を作るか考えてみましょう。
次のような2つの文があります。
⑴ あの女性は背が高い
⑵ 彼女は変わった服を着ている
これら2つの文を感嘆文にしてみましょう。
⑴ あの女性は背が高い ⇒ あの女性はなんと背が高いのだろう
⑵ 彼女は変わった服を着ている ⇒ 彼女はなんて変わった服を着ているのだろう
⑴の場合は「高い」を「なんと~だろう」で囲むことによって、「高い」という表現に対する感嘆の気持ちを表しています。
⑵の場合は「変わった服を着ている」を「なんて~だろう」で囲むことによって、「変わった服を着ている」という表現に対する感嘆の気持ちを表しています。
以上のように、日本語の場合、「なんと~だろう」「なんて~だろう」を使うことによって『感嘆文』を作れることが分かります。
英語の場合も同じように感嘆を表す語を使うことによって『感嘆文』を作ることができます。
英語の場合、日本語の「なんと~だろう」に相当する語が『How』で「なんて~だろう」に相当する語が『What』になります。
それでは、『How(なんと)』と『What(なんて)』を使って感嘆文を作ってみましょう。
次の文を感嘆文にしてみましょう。
⑴ That woman is tall. (あの女性は背が高い)
感嘆文の作り方は次の手順になります。
<感嘆文の作り方>
①『How(なんと)』か『What(なんて)』を文頭に置く。
②感嘆の対象となる部分を『How(なんと)』か『What(なんて)』の後に持ってくる。
③文末に!(感嘆符)を置く。
手順に従うと、次のように文が出来上がります。
⑴ That woman is tall. (あの女性は背が高い)
⇒How tall that woman is! (あの女性はなんと背が高いのだろう)
さらに、次の文も感嘆文にしてみましょう。
⑵ She wears strange clothes. (彼女は変わった服を着ている)
手順は先ほどと同じです。
<感嘆文の作り方>
①『How(なんと)』か『What(なんて)』を文頭に置く。
②感嘆の対象となる部分を『How(なんと)』か『What(なんて)』の後に持ってくる。
③文末に!(感嘆符)を置く。
手順に従うと、次のように文が出来上がります。
⑵ She wears strange clothes. (彼女は変わった服を着ている)
⇒What strange clothes she wears! (彼女はなんて変わった服を着ているのだろう)
それでは、感嘆文の作り方についてまとめます。
『How』を使った感嘆文
〔形容詞〕〔副詞〕〔動詞〕を強めたい場合は、『How(なんと)』を使います。
感嘆文を作る『How(なんと)』のことを「感嘆副詞」といいます。
「副詞」には〔形容詞〕〔副詞〕〔動詞〕〔句〕〔節〕〔文全体〕を修飾(説明)する役割があるので、〔形容詞〕〔副詞〕〔動詞〕を強めたい場合は「感嘆副詞」の『How(なんと)』を使います。
つまり、〔形容詞〕〔副詞〕〔動詞〕が表す状態や程度、動作に関する「感嘆」を表す場合は、「感嘆副詞」の『How(なんと)』を使います。
(副詞についてよくわからないという方は、次のリンクにくわしい説明がありますのでよければご覧ください。)
『What』を使った感嘆文
〔名詞〕を強めたい場合は、『What(なんて)』を使います。
感嘆文を作る『What(なんて)』のことを「感嘆形容詞」といいます。
「形容詞」には〔名詞〕を修飾(説明)する役割があるので、〔名詞〕を強めたい場合は「感嘆形容詞」の『What(なんて)』を使います。
つまり、〔名詞〕が表す人や物に関する「感嘆」を表す場合は、「感嘆形容詞」の『What(なんて)』を使います。
(形容詞についてよくわからないという方は、次のリンクにくわしい説明がありますのでよければご覧ください。)
それでは、最後に例文を通して感嘆文の作り方について理解を深めていきましょう。
感嘆文の例文
⑴ This is heavy desk. (これは重たい机です)
⇒What a heavy desk this is! (これはなんて重たい机なんだろう)
名詞〔(heavy) desk〕を強めるため「感嘆形容詞」の『What(なんて)』が使われています。
⑵ This lake is deep. (この湖は深い)
⇒How deep this lake is! (この湖はなんと深いのだろう)
形容詞〔deep〕を強めるため「感嘆副詞」の『How(なんと)』が使われています。
⑶ This is an happy expression. (これはうまい表現だ)
⇒How happy an expression this is! (これはなんとうまい表現なんだろう)
形容詞〔happy〕を強めるため「感嘆副詞」の『How(なんと)』が使われています。
⑷ The birds are singing merrily. (小鳥たちは楽しくさえずっている)
⇒How merrily the birds are singing! (小鳥たちはなんと楽しくさえずっているのだろう)
副詞〔merrily〕を強めるため「感嘆副詞」の『How(なんと)』が使われています。
⑸ You are a fool. (あなたは愚か者だ)
⇒What a fool you are! (君はなんて愚か者なんだ)
名詞〔(a) fool〕を強めるため「感嘆形容詞」の『What(なんて)』が使われています。
⑹ How she talks! (彼女はなんとおしゃべりなんだろう)
動詞〔talks〕を強めるため「感嘆副詞」の『How(なんと)』が使われています。
さて、これまで『感嘆文』の「感心してほめる文」ばかり紹介してきましたが、「嘆き悲しむ文」についても紹介したいと思います。
「嘆き悲しむ文」を作る場合
「嘆き悲しむ」気持ちは、否定の意味を持つ〔形容詞〕または〔副詞〕を強めることによって表現することができます。
⑺ How unkind you are! (あなたはなんと不親切なんだろう)
「感嘆副詞」の『How(なんと)』を使って否定の意味を持つ形容詞〔unkind(不親切な)〕を強めています。
⑻ How little he knows of the world! (彼はなんと世間知らずなんだろう)
「感嘆副詞」の『How(なんと)』を使って否定の意味を持つ副詞〔little(ほとんど~ない)〕を強めています。
以上、英語の感嘆文の作り方について解説しました。