疑問文で疑問詞(whatやwhere等)が文の先頭に来るのと同様に、関係代名詞も基本的に節の先頭に来ます。

疑問詞が先頭に来ると、その文が疑問文だというのがすぐ分かるようになるのと同じように関係代名詞が節の先頭に来ることで、節がどこから始まるのかが分かりやすくなっています。

このように、関係代名詞の基本の位置は節の先頭ですが、関係代名詞が節の先頭にならない場合もあります。英文解釈の際に、関係代名詞が作る形容詞節がどこから始まってどこから終わるのかを理解することは非常に大切ですので、関係代名詞が節の先頭にならない場合は形容詞節の始まりの位置が少し分かりにくくなるので注意が必要です。

それでは、関係代名詞が節の先頭にならない場合について解説していきます。

関係代名詞が節の先頭にならない条件

関係代名詞は、形容詞節を作ります。

そして、その形容詞節の中で、代名詞として働きます。関係代名詞は代名詞として、形容詞節の中で、〔主語〕〔動詞の目的語〕〔前置詞の目的語〕〔補語〕の4つのいずれかの働きを担います。

この中で、関係代名詞が〔前置詞の目的語〕になる際、関係代名詞が前置詞を伴って、形容詞節の先頭に来る場合があります。

関係代名詞が前置詞を伴なって節の先頭に来る場合は、形容詞節の始まりの位置が関係代名詞ではなく、前置詞から始まることになります。

〔前置詞+関係代名詞〕が節の先頭にくるケース

それでは、前置詞から形容詞節が始まる場合について、早速、例文で確認してみましょう。

例文 1

⑴ This is the office which he works in. (ここは彼が働く職場です。)

⑵ This is the office in which he works. (ここは彼が働く職場です。)

⑴の例文は関係代名詞が節の先頭になるケースです。

⑵の例文は、関係代名詞が前置詞を伴なって、〔前置詞+関係代名詞〕のセットで節の先頭に来るケースです。このように、関係代名詞が前置詞の目的語になっている場合は、例文⑴と⑵のような2つのカタチ(関係代名詞のみが節の先頭に来るカタチと関係代名詞と前置詞がセットで節の先頭に来るカタチ)が認められています。

〔前置詞+関係代名詞〕のセットで節の先頭に来る場合は、節の先頭が関係代名詞ではなく、前置詞になります。

関係詞が作る形容詞節の始まりの位置に注意!

〔前置詞+関係代名詞〕がセットで形容詞節の先頭になっていることに気付かず、前置詞ではなく関係代名詞を先頭にして形容詞節としてしまった場合は、形容詞節の中の領域と外の領域にある部分が文として不成立な状態になります。具体的には、文の要素の内、名詞が担う〔主語〕〔動詞の目的語〕〔前置詞の目的語〕〔補語〕のどれかが余る或いは足りない状態になります。逆に、形容詞節の中の領域と外の領域のそれぞれで正しく文が成立していれば、形容詞節が正しく捉えられていると考えることができます。

節の先頭が〔前置詞+関係代名詞〕の例文

それでは、節の先頭が〔前置詞+関係代名詞〕の例文をいくつか確認しましょう。

例文 2

This is the house in which I lived ten years ago. (これは私が10年前に住んでいた家です。)

【解説】This is the house ⦅in which I lived ten years ago⦆. 関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔in〕になります。先行詞は〔house〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔in〕の目的語となり、〔in which〕で副詞句を作り、この副詞句は動詞〔lived〕を修飾しています。

例文 3

This is the man for whom I have been searching. (この男は私が探してきた男だ。)

【解説】This is the man ⦅for whom I have been searching⦆. 関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔for〕になります。先行詞は〔man〕で、関係代名詞〔whom〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔whom〕は前置詞〔for〕の目的語となり、〔for whom〕で副詞句を作り、この副詞句は動詞〔searching〕を修飾しています。

さて、〔前置詞 + 関係代名詞〕はセットになって句という語のかたまりをつくります。

そして、この語のかたまり(=句)は形容詞の働きもしくは副詞の働きのどちらか一方の働きを行います。形容詞の働きをする句を形容詞句、副詞の働きをする句を副詞句といいます。

形容詞、副詞のそれぞれの働きは次の通りです。

形容詞の働きは、「名詞を修飾(説明)する」です。

副詞の働きは、名詞以外の修飾(説明)で、具体的には「動詞を修飾(説明)する」、「形容詞を修飾(説明)する」「自分以外の副詞を修飾(説明)する」「文を修飾(説明)する」です。

〔前置詞 + 関係代名詞〕が副詞句の場合は、以上のように〔前置詞 + 関係代名詞〕のセットで節の先頭に来るケースがありますので、節の始まりの位置を間違えないように注意しましょう。

〔名詞+前置詞+関係代名詞〕が節の先頭にくるケース

続けて、関係代名詞が節の先頭にならない場合の更にややこしいケースについてみていきたいと思います。

〔前置詞 + 関係代名詞〕のセットが副詞句ではなく、形容詞句となっている場合は、その形容詞句が節の中である名詞を修飾(説明)します。その場合、形容詞句が修飾する名詞も伴って節の先頭に来る場合があります。つまり、〔名詞 + 前置詞 + 関係代名詞〕のカタチで節の先頭に来る場合があります。

早速確認してみましょう。

例文 4

The house the roof of which is green is mine. (屋根が緑色の家が私の家です。)

【解説】The house ⦅the roof of which is green⦆ is mine. 関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔the roof〕になります。先行詞は〔house〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the roof〕を修飾し、〔the roof of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔the roof of which〕は形容詞節の中で主語になっています。

形容詞節の範囲を正しく掴みましょう!

形容詞節の中の領域と外の領域のそれぞれで正しく文が成立いるかを確認し、問題なければ形容詞節が正しく捉えられていると考えることができます。 形容詞節の中の領域と外の領域で文が成立していない場合は、形容詞節の範囲に誤りがあると考えてよいでしょう。

節の先頭が〔前置詞+関係代名詞〕の例文

それでは、節の先頭が〔前置詞+関係代名詞〕の例文をいくつか確認しましょう。

例文 5

He has planted a tree the name of which he doesn’t know. (彼は名前を知らない木を植えた。)

【解説】 He has planted a tree ⦅the name of which he doesn’t know⦆.  関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔the name〕になります。先行詞は〔tree〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the name〕を修飾し、〔the name of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔the name of which〕は形容詞節の中で動詞〔know〕の目的語になっています。

例文 6

I saw a game the rules of which I was quite ignorant of. (私は、ルールを全く知らないある試合を見た。)

【解説】I saw a game ⦅the rules of which I was quite ignorant of⦆. 関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔the rules〕になります。先行詞は〔game〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the rules〕を修飾し、〔the rules of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔the rules of which〕は形容詞節の中で〔ignorant of〕の目的語になっています。

例文 7

The present economic situation is full of difficulties the solution of which is of vital importance to our future well-being. (現在の経済状況は困難でいっぱいであり、それらの解決は我々の将来の福利にとって非常に重要性を持っている。)

【解説】The present economic situation is full of difficulties ⦅the solution of which is of vital importance to our future well-being⦆. 関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔the solution〕になります。先行詞は〔difficulties〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the solution〕を修飾し、〔the solution of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔the solution of which〕は形容詞節の中で主語になっています。

最後に、さらに、関係代名詞が節の先頭にならない場合のもっともっとややこしいケースについてみていきたいと思います。

〔前置詞+名詞+前置詞+関係代名詞〕が節の先頭にくるケース

〔前置詞 + 関係代名詞〕が形容詞句となり、ある名詞を修飾(説明)し、その修飾された名詞が前置詞の目的語となっている場合、その前置詞も伴って節の先頭に来る場合があります。つまり、〔前置詞 + 名詞 + 前置詞 + 関係代名詞〕のカタチで節の先頭に来る場合があります。 早速確認してみましょう。

例文 8

We had to give up selling sandwiches upon the price of which its sales depend because of increasing costs. (我々はコスト増の為に、売上が価格に依存しているサンドイッチの販売を諦めなければならなかった。)

【解説】 We had to give up selling sandwiches ⦅upon the price of which its sales depend⦆ because of increasing costs.  関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔upon〕になります。先行詞は〔sandwiches〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the price〕を修飾し、さらに〔the price〕は前置詞〔upon〕の目的語となり、〔upon the price of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔upon the price of which〕は副詞句となり、形容詞節の中で動詞〔depend〕を修飾しています。

例文 9

The name of the stick by the aid of which a blind man gropes his way is “white cane”. (目が不自由な人が手探りで進むのを助ける杖の名前は“white cane(=白杖)”である。)

【解説】 The name of the stick ⦅by the aid of which a blind man gropes his way⦆ is “white cane”  関係代名詞がつくる形容詞節の先頭は〔by〕になります。先行詞は〔stick〕で、関係代名詞〔which〕はこの先行詞の代名詞になります。関係代名詞〔which〕は前置詞〔of〕の目的語となり、〔of which〕で形容詞句を作り、形容詞句は名詞〔the aid〕を修飾し、さらに〔the aid〕は前置詞〔by〕の目的語となり、〔by the aid of which〕がセットになって節の先頭に来ています。また、〔by the aid of which〕は副詞句となり、形容詞節の中で動詞〔grope〕を修飾しています。

まとめ

節関係代が節の先頭にならないケースは、関係代名詞が前置詞の目的語となり、かつ他の語を伴なって節の先頭に来る際です。他の語との組み合わせは以下のパターンが考えられることが分かりましたね。

関係代名詞が節の先頭に来る組み合わせ

⑴〔前置詞+関係代名詞〕

〔前置詞+関係代名詞〕が副詞句である場合。

⑵〔名詞+前置詞+関係代名詞〕

〔前置詞+関係代名詞〕が形容詞句となり、その形容詞句が節の中である名詞を修飾(説明)する場合。

⑶〔前置詞+名詞+前置詞+関係代名詞〕

〔前置詞+関係代名詞〕が形容詞句となり、その形容詞句が節の中である名詞を修飾(説明)し、その修飾された名詞が前置詞の目的語となっている場合。

英文中で、⑶〔前置詞+名詞+前置詞+関係代名詞〕のパターンが出てくることは稀です。⑶のようにややこしくなる場合は、文を区切るのが普通だと思います。ただ、こういうパターンもあるのだと認識しておくことは大事だと思います。⑴、⑵のパターンは普通に出てくるので、確実に読めるように練習しましょう。

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